ごろうさんの配信環境 Ver.2025

配信

半年ぐらい前に、去年時点での配信環境の記事を書きました。

ごろうさんの配信環境 Ver.2024
2020年に以下の記事を上げ、2023年に以下の記事を上げました。あれから時は流れ、2024年夏。引っ越しがありましたので、それを機に配信関係の機材や配線を見直し。現在まで運用している構成を紹介します。なお、いきなり結論に達すると結局カオス...

その記事はSwitch2到来前で、以下の問題点を挙げていました。

  • 4K120FPS対応はしていない
    (オーディオインターフェース ZG01が4K120FPSに対応していない
    (キャプチャーボードは4K120FPS対応だが、パススルーでモニターに出している映像が影響を受ける)
    (PS5の「4K解像度の映像の転送速度」で「-2」を選ばないと、パススルー映像が急に消える)

この点について、せっかくSwitch2もPS5も4K120FPS対応ハードなのだから、自分がプレイする環境も対応したいじゃないですか。

と、思ったので、Switch2入手のタイミングで配信環境の機材を色々入れ替えました。

思ったより複雑になりました。

配線の説明

一番シンプルな図

前回同様、順番に解説します。

まずシンプルにSwitch2をゲーム配信しようとすると、こういう構成になります。

Switch2のHDMIケーブルをキャプボにつなぎ、
そのキャプボをパソコンにつなぐ。

キャプボの「パススルー」機能を使ってディスプレイに接続すれば、キャプボが対応していれば4K120FPSでゲームが楽しめます。

音声はディスプレイから聞いてもいいし、PCから聞いてもいいでしょう。

実況するためにマイクが必要ですね。キャプボにつないでもいいですが、ここはPCにつなぎます。

なお最終的に4K120FPS対応環境とするならば、キャプボも8K60FPS(=4K120FPS)対応のものを買いましょう。
これは大前提ですが、ディスプレイHDMIケーブルも同じですよ。

オーディオインターフェースを使う

しかし音質を重視すると、PCに直接3.5mmジャックでマイクをつなぐのはいただけません。
おなじく、3.5mmジャックでヘッドホンをつなぐのもいただけません。

また最近はUSBタイプのマイクも多いですが、一昔前の名マイクはほぼ「XLR端子」という特徴的な端子です。
パソコンにつなげられません。

おなじくヘッドホンもUSBタイプが多いですが、そうすると私の構成の場合今後困ったことになります。

というわけで、オーディオインターフェースを使います。

オーディオインターフェースをパソコンにUSB接続して、これに3.5mmジャックヘッドホンなりXLR端子マイクなりをつなげば、ノイズもなく快適に音声入出力ができるという優れものです。

実況初心者にはまず不要ですが、慣れていくにつれいずれ欲しくなるでしょう。

音声の遅延をなくす

ところで、Switch2のゲーム画面を、いままでは
「パススルー出力したディスプレイで映像を見る」
「キャプボをつないだパソコンで音声を聴く」
としていました。

実は、これだと音声が耳に届くよりも映像が目に入るほうが早くなってしまいます。
体感0.1秒ぐらい。たぶん6~10フレーム。

たかが6フレーム(120FPSなら12フレーム)だろという話ですが、
私がプレイするジャンルにはアクションシューティングやリズムゲームがあります。

シューティングはまだしも、リズムゲームは6フレームの差は相当デカいです。
ちなみにプロセカのPERFECT判定幅は5フレーム(±2.5F)です。
6フレームのラグでPERFECT1つぶん損します。

じゃあどうするか。

世の中には便利なものがあります。「HDMI音声分離器」です。
HDMI信号の中にある「音声」と「映像」を分け、「音声」だけを別のケーブルに流してくれます。

ちなみに一般的な用途としては、サウンドバーがあります。
ブルーレイデッキで再生する映画を、テレビで見つつ高音質サウンドバーから音声で聞きたい場合、
ブルーレイデッキとテレビの間に音声分離器をかませて、光デジタル出力を取り出して、それをサウンドバーに接続します。
そうすると、高音質かつ高画質で映画が見れるという算段です。

そういう用途なので、これを噛ませることで音声ラグが発生する心配はほぼないです。

ここでは、オーディオインターフェースにある「AUX端子」に接続するため、3.5mm端子(に変換可能なケーブル)で出力できる音声分離器を使いました。

キャプチャーボードにも3.5mm出力端子がついていることが多いですが、どうやらホワイトノイズが乗りやすいようでとても聞き苦しかったので、やむなく別途HDMI音声分離器を使っています。

なおHDMI音声分離器にも、HDMI信号の規格によってモデルの違いがあります。

4K120FPS環境にするなら、もちろん8K60FPS(=4K120FPS)対応HDMI音声分離器にしましょう。

実はほとんどないんだ、これが。

配信ハードは2台ある

ここからは前回と同じ流れです。

Switch2だけならよかったのですが、我が家にはPS5もあります。

PS5のProject DIVA FutureTone鏡音レンを鑑賞するのが大好きです。
突然出てきましたが私の推しです。noteで推し語りしてます

あと地味に、我が家のブルーレイプレイヤーを兼ねています。
劇場版プロセカの円盤の、特典版にあるアフターライブ映像で鏡音レンを目で追っています。

Switch2とPS5、どちらも遊びたい。HDMIケーブルをつなぎ変えるのは面倒。

というわけで、Switch2とPS5を切り替えられなければいけません。

2入力1出力のHDMI切替器を使って切り替えます。
このぐらいでラグは増えません。

当然ですがHDMI切替器も8K60FPS対応ですよ。

なんとiPadもある

私だもの。

(Switch2を据置機とすると)据置機だけではなく、手元に持ってきて遊ぶタイプの端末、iPadがあります。

鏡音レンを追いかける以上、iPadで遊ぶゲームは避けられません。

据置機はデスクから離れた場所に据え置けばよいのですが、iPadはそういうわけにはいきません。
デスク上の、目の前になければなりません。

上のHDMI切替器につなげられたらベストなのですが、私はデスク環境上残念ながらそれは厳しかったのです。

仕方ない。もうひと切替だ。

切替器に切替器を噛ませるのはHDMI信号の不安定さにつながるので非推奨ですが、背に腹は代えられない。

いまのところ無事です。

実はSwitchに繋がるディスプレイがもう1台ある

私、フィットボクシングもやってます。
鏡音レンがいるので。
これもnoteで推し語りしてます

普段見ている4Kディスプレイはデスク据え付けですが、フィットボクシングのように立ってプレイするゲームにはちょっと不向きです。低いんですね。

とはいえ都度都度モニターアームを伸ばすのも面倒。
ということで、部屋に「運動系ゲーム用区画」を作り、別途ディスプレイを置いています。
引っ越し前に部屋設計をしっかりしたおかげで実現できています。

(※去年の絵の使いまわし)

で、つまりSwitch2の出力先をもう1つ増やさないといけないわけです。

実は最初は余り物のSwitch初代を専用機にしようかと思ったのですが、4K120FPSで動く鏡音レンが恋しくて。

仕方ない。もうひと切替だ。

ちなみにほとんどのHDMI切替器は、「2入力1出力」と同じ切替器で「1入力2出力」もできます。
信号が流れる向きは関係ないんですね。

現時点の配信環境図(完成)

これで完成です

現在の私のゲーム配信環境はこちらでございます。
わぁ~~分岐しまくり。

去年との違いは右側ですね。HDMI音声分離器が新登場しています。

HDMI切替器x1・HDMI音声分離器・オーディオインターフェース の3つを兼ね備えた画期的なマシンがYAMAHA ZG01だったのですが、4K120FPS非対応という一点でリストラされた結果、こうなりました。

4K120FPSにこだわらない場合も、ZG01を使わずに同様の構造にしたい場合はこうなります。
値段は高いけど実はすごいんだぞZG01。

なお競合のRolandも、BRIDGE CAST XというZG01と同趣旨のマシンを出しているのですが、
こちらもやっぱり4K120FPSは非対応なので、YAMAHAとRoland、どっちがいい?という差でしかないです。
ちなみにYAMAHAは浜松生まれで現本社浜松、Rolandは大阪生まれで現本社浜松です。
どっちの浜松がいい?という差でしかないです。

この構成のよい点

  • Switch2・PS5の映像・音声をラグなしで見聞きできる
    • iPadの音声もディスプレイとほぼラグなし
  • パソコン内音声(棒読みちゃんとか)とSwitch2・PS5の音声が1つのヘッドホンで聴ける
    • 結構気を付けて配線しないと実現できない要件だったりします
  • 4K120FPSでゲームが遊べるし、その気になればキャプチャできる
    • これが今年の更新点。Switch2のひみつ展がフルスペックで遊べる!!
  • Switch2・PS5・iPadの映像入力を、HDMIケーブルの繋ぎ変え無しで切り替えられる
  • 運動するぞ!ってときも切替器のボタン1発で投影先を切り替えられる
    • いずれも、切替器地獄にしたメリット。

この構成の悪い点

  • 運動する用モニターに出力しているときはSwitch2の映像をPCで配信できない
    • 去年と同じ。まあいいかって思ってます。
  • 機器が多くて混乱する
    • 去年より3つぐらい増えました
  • 機器が多くて相性問題が起きやすい
    • たまに音声が上手く分離されないなど。電源再投入で直りがち。
  • iPadの音声が日によってラグい
    • 日によるのが厄介。
      プロセカでALL PERFECTは出せる程度なので、設定でギリなんとかなる範囲ではありますが。
  • PCの電源をOFFにしていると音声が聴けない
    • 使ってるオーディオIFがPC電源依存だから。
      機材を変えれば直るはずだけど、今のところそこまで致命的じゃないので放置。

使用機材一覧

ディスプレイ:4Kモニタ(右側):ASUS VG28UQL1A-J

Amazon.co.jp: 【Amazon.co.jp限定】ASUS ゲーミングモニター TUF Gaming VG28UQL1A-J 28インチ / 4K / 144Hz / HDMI 2.1 DP/IPS / 1ms / PS5 / 高さ調整/縦横回転/ファイナルファンタジーXIV推奨モニター / 4年保証 / 国内正規品 : パソコン・周辺機器
Amazon.co.jp: 【Amazon.co.jp限定】ASUS ゲーミングモニター TUF Gaming VG28UQL1A-J 28インチ / 4K / 144Hz / HDMI 2.1 DP/IPS / 1ms / PS5 / 高...

ディスプレイ:FHDモニタ(左側):JAPANNEXT JN-238i165FHDR

【生産完了】JN-238i165FHDR【Amazon限定】
【Amazon.co.jp限定】JAPANNEXT 23.8インチ IPS フルHD(1920x1080)ゲーミングモニター JN-238i165FHDR 1ms(MPRT) 165Hz リフレッシュレート対応 HDMI DP sRGB10...

去年から変わってません。
どちらも画質が良くて満足しています。

ASUSは背面まで手を伸ばさないと入力切替できないことと、
JAPANNEXTは各種操作ボタンがベコベコしてることが気になっています。
後者はたいして操作しないので問題ないのですが、頻繁に操作すると壊れるかも…。

キャプチャーボード:AVerMedia GC553G2

AVerMedia | 4K HDMI 2.1 USB Capture Card | Live Gamer ULTRA 2.1 | AVerMedia
HDMI 2.1 USB 擷取卡。提供高達4K144 的遊戲和影像內容擷取與pass-through,支援超寬解析度及客制化RGB燈光。

こちらも変わっていません。

環境検証中にElgatoの機材も買ったのですが、出力が不安定。
安定して映像が出るのはAVerMediaでした。すごい。

オーディオインターフェース:Roland BRIDGE CAST

Roland - BRIDGE CAST | Dual Bus Gaming Mixer
BRIDGE CAST: Dual Bus Gaming Mixer - Pro Sound for Pro Gamers

HDMI入力とかそういう特殊技能のない普通のオーディオIF…と見せかけて、
PC側の音声を3チャンネルぐらいに分割して個別ルーティングできる有能なやつ。

これまでオーディオIFはYAMAHA一筋でしたが、Rolandに浮気しました。
決め手はAUX端子の音量が調整できること。私の用途では必須でした。
YAMAHAの機材はAUX端子の音量は調整できないんです。

あと僥倖だったのは、設定変更せずともマイクの入力音量がクソデカかったこと。
小声でボソボソ喋ってるのでYAMAHA時代はマイクのゲイン調整に苦労していたのですが、
BRIDGE CASTにしてから一撃で解決しました。すごい。YAMAHAも見習ってほしい。

…いや、両社とも、4K120FPS対応のHDMIオーディオIFを作ってくれ~~!!

HDMI切替器1:エレコム DH-SW8KP31BK

エレコム DH-SW8KP31BK [ブラック] 価格比較
■最安価格(税込):8,055円 ■価格.com売れ筋ランキング:16位 ■満足度レビュー:4.54(5人) ■クチコミ:1件 (※11月16日時点)

HDMI切替器2:サンワサプライ SW-HDR8K21BD

SW-HDR8K21BD【8K対応HDMI切替器(2入力・1出力または1入力・2出力)】2入力・1出力、または1入力・2出力の双方向切替に対応した8K/60Hz/HDR対応のHDMI手動切替器。 | サンワサプライ株式会社
SW-HDR8K21BD【8K対応HDMI切替器(2入力・1出力または1入力・2出力)】2入力・1出力、または1入力・2出力の双方向切替に対応した8K/60Hz/HDR対応のHDMI手動切替器。

どちらも8K60FPS=4K120FPS対応。
本記事の図中の、四角いリモコン付きのやつが1、一体型のやつが2。
2は2つ使っています。

実はこれ以外にも買っていて組み合わせをいくつか試したのですが、一番安定したのがこの組み合わせでした。
というのも電源内蔵で常に微弱な電気が流れている製品(1)とHDMIからの電気で動く製品(2)の差異がデカいらしく、特に音声分離器まわりでトラブりがちでした。

いくつか試した結果、この記事の図のとおりの使い分けになりました。
コンセントが必要なタイプとそうでないタイプの区別さえついていれば、他社製品でもいいとは思います。

HDMI音声分離器:ラトックシステム RS-HD2HDA-8K

8K60Hz/4K120Hz対応HDMIオーディオ分離器 RS-HD2HDA-8K|ラトックシステム公式サイト

今年の構成の要。
ラトックシステムという会社、聞いたことが無かったですが、HDMIの信号をがちゃがちゃする系(説明が雑)機材を色々出してるみたいですね。

色々探した結果、しっくり来たのはAmazonにある怪しい中華を除けばこの製品ただ1つでした。
・8K60FPS=4K120FPS対応
・音声をアナログ信号で取り出せる(他社製品は光デジタルしか対応してない…!)
この製品はアナログ信号であるRCA端子で出せるので、RCAと3.5mmの変換ケーブル(市場にいっぱいある)でBRIDGE CASTのAUX端子につなげられます。

しかしかなり繊細な製品なようで、先述のようにHDMI切替器の相性とか、キャプボとの接続順序(逆だと映像が映らないはず)とかを慎重に考えて配線する必要があります。

あとHDMI切替器との併用は非推奨、と説明書に書いてあります。
本記事の構成では3回噛ませているので、非推奨の3乗なので悪しからず。
そのせいか、稀にちゃんと音声分離してくれないことがあります。
この場合、HDMI切替器~本品までを順番に電源を入れなおすと機嫌が直りやすいです。

iPadをHDMI出力するやつ:Apple USB-C Digital AV Multiportアダプタ

USB-C Digital AV Multiportアダプタ
USB-C Digital AV Multiportアダプタを使えば、USB-CまたはThunderbolt 3(USB-C)ポートを搭載したMacをHDMIディスプレイ、標準的なUSBデバイス、充電ケーブルにつなぐことができます。appl...

去年と同じです。純正なのでめっちゃ高いのも同じ。1万円…。

しかもどうも断線しかけてるみたいで、最近出力が不安定です。
2年ぐらいしか使ってないのに!?
この品質は流石に天国のジョブズも悲しんでるよ、知らないけど。

どこか安いとこの変換アダプタでもいいかなあと思案中。

マイク:audio technica AT2035

AT2035|マイクロホン:コンデンサーマイク|オーディオテクニカ
AT2035の商品ページです。バックエレクトレット・コンデンサー・マイクロホン,新開発「ダブルウェーブダイアフラム(PAT.)」を搭載した、ハイコストパフォーマンスモデル。

マイクアーム:audio technica AT8700J

AT8700J|マイクロホン:マイクアクセサリー|オーディオテクニカ
AT8700Jの商品ページです。マイクロホンブームアーム,動画配信に映える新色、ホワイトモデルを追加。自宅での録音や動画配信に最適なデスクスペースを確保するマイクブームアーム。

ヘッドホン:Logicool G433BK(廃盤品)

マイクとヘッドホンも去年と同じです。

マイクは我々の業界ではそこそこ著名なやつだと思います。
とりあえず買っとけレベルにしては高いですが、とりあえずで買っても後悔しない一品です。

ヘッドホン、ボロボロなのでそろそろ買い換えたい…。
高音質へのこだわりは何もないんですが、SONYのヘッドホンに変えるかもしれません。
…また来年ね。今年はこの構成にするためにお金を使いすぎたから。

むすび

Switch2到来前後に色々機材を買って繋いでテストして、最終的に出来上がったのがこの形です。

たまに不安定になることはありますが、それは複雑さゆえの代償かなと…。

でもSwitch2で4Kで120FPS出して遊ぶ、という目標が達成できたので、満足しています。

願わくば、オーディオIFに8K対応の画期的なヤツが欲しい~。

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